キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「未夢、俺を見て」

「っ、」


ゾクゾクと体の中に湧き出る快楽と、蘇る雷斗くんの言葉。



――春宮が未夢ちゃんの事を好きとか、そういうのは絶対ないよ



己惚れちゃダメ。


「かわいい、もっと嫉妬しろよ」


私はただの人質、それ以外にないんだから。


「もっと俺を独り占めしたいって思え」


だから、この恋は早く終わらせた方がいいって、


「未夢も、俺以外の奴に体を触らせるなよ」


そう思ってるのに――



「私、凌生くんのこと、ぁっ……――」



ふわりとした感覚が全身を巡ったあと、私はそのまま意識を飛ばした。

凌生くんの下で微動だにしない私を見て、なすすべない凌生くん。


「……寸止めかよ」