キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ

「っ!」


してない、よね……?

だって相手は麻琴ちゃんだよ?

唯一の親友に嫉妬したっていうの?


そんなの……


「あるわけ、ないです」

「……ふぅん、あっそ」


なら――と。

凌生くんは車の取っ手に手をかけた。


「じゃあ麻琴ちゃんと食事してくる」

「え」

「本当は未夢と、って思ってたけど気が変わった。お前は先に部屋に戻ってろ」

「……っ」


麻琴ちゃんと凌生くんが、二人きりで食事?

まさかお店を予約してるの?

本当、なのかな?

もし本当だったら――


ギュッ


「……この手は?」

「~っ」


降りようとする凌生くんのスーツを、ちょんとつかむ。

そしてやっと絞り出した声で「だめ」と。

それだけ言った。


「何がダメなわけ?」

「え、と……」

「言わないなら行くから」

「っ!」


ガチャと、本当にドアを開けてしまった凌生くん。

震える手を誤魔化せないまま、もう一度つよく服を引っ張った。

そして――