キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


ちくちくした胸の痛みを不思議に思っている間に、ちょうど私たちの番になったらしい。

コーヒーショップのスタッフさんが「何になさいますか?」と、目をハートにしながら凌生くんに尋ねた。


「ブラック一つと、あとは……麻琴ちゃんはキャラメル好き?」

「す、好きですっ」

「じゃあキャラメルラテも二つ。全部アイスで」


サッとカードを渡す仕草に、これまた女性陣の目は奪われてしまって。

そろって光悦した表情で「はぁ」と、色気の交じった息を吐いた。


数分もしないうちに、すぐにコーヒーが出来た。

凌生くんは、まずは麻琴ちゃん。次に私へとラテを渡す。


「どうぞ、麻琴ちゃん」

「あ、ありがとうございますっ。あ、お金」

「気にしないで。今度は一緒に遊ぼうね」

「は、はい……っ」


いつもは少しクールな麻琴ちゃんなのに、そんな彼女でさえ骨抜きにしちゃう凌生くん。

本当に高校生なの?

大人の色気というか、年不相応なものが放出しすぎてる。


それに……。