キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ


「ウソついちゃって、いけないんだー」

「うぅ……」


買い物から帰ったらお仕事に行くのか、凌生くんはスーツ姿。

だから見た目がとても大人っぽく見える。

それなのにさっきみたいに子供っぽい言葉遣いをするから、妙にちぐはぐ。


「凌生くんって、いま何歳なんですか?」

「少なくともスーツを着る年齢じゃないな」

「じゃあ高校生ですか?」

「そう。一応ね」


続けて凌生くんは「他の三人も全員高校生だから」と付け足した。

うそ、信じられない。

みんなが制服着てる姿が想像できないよ……。


「梗一くんなんて人生二週目くらいの貫禄があります」

「ぷっ。秋國は落ち着いてるからな。今度会ったら〝未夢がそう言ってた〟って伝えとく」

「えぇ、やめてください……っ」


凌生くんは大人っぽいけど、時どき意地悪なことをするのは……確かに高校生らしいかも。


といっても、やっぱりスーツ姿がよく似合う。

加えてイケメンだから、道行く女性たちの目は凌生くんに釘付けだった。