「……好きになっちゃった系? だよな? その感じ絶対そうだよな?」

なんだよ……。

人の顔ジロジロ見やがって。

「おいー、図星かー?」

ダラー、と腰掛けていた僕の肩につんつん、といやらしく涼太の肘が触れる。

「結構分かりやすいなー」

今度は僕の腕につんつん、と面白がるように涼太の肘が触れる。

あぁあぁ、なんだよ…!

……ったく!

基本的に穏やかな性格な僕が珍しく椅子から思いっきり立ち上がり涼太の前に堂々と立ち上がった。

「才色兼備のこの僕が本気で恋したら悪いかよ…!」

声に出して気づいた。

どうやら僕は…










先輩のことが好きらしい。






「ちょっ…、はぁ!? マジで!? マジで好きになったの!?」

カマかけたのかよ……っ、くそ!

「てか涼太…! お前なんなんだよ…!! なんで玲乃ちゃん呼びなんだよ!?」

「そこ重要!?」

「重要だ、バカ!」

動物園ん時、そんな呼び方してたか!?こいつ!

「委員会で一緒だったから、玲乃ちゃんって呼んでいい?って聞いたらいいよ、って言われただけだって」

「委員会だと!? なんでそんな重要なこと黙ってたんだよ! お前まさか先輩のこと好きとかじゃないだろうな!?」