きっともう…、私に興味は失せたんだろうな。

‪”‬先輩が僕のことを好きになってくれるまで‪”‬

って言ってたしね。

急に態度変わっちゃったけど……、

あれきっと、私に興味失せた、ってことだ……。

今まで葵くんに捨てられてきた女の子ってこういう気持ちだったんだろうな。

なんていうか……、

虚無感、みたいな。

心が空っぽになっちゃったみたい。

失恋のようで失恋とはちょっと違う何か。

「……変なの」

ボソッ、と呟いてゴロンと、寝返りを打つ。

視界を遮る大きな壁。

この向こうに葵くんがいるんだ、って思ったらなんだか不思議だ。

変な後輩に目をつけられてから、その変な後輩に毎朝待ち伏せされて、一緒に登校する羽目になってたけど、きっと明日は、待ち伏せなんてされていない少し前の日常に戻ってるんだろうな。

あぁ、もうやだ。

これじゃ私完全に……





落ちてんじゃん​───────。





翌朝。

案の定、葵くんは私を待ち伏せなどしていなかった。

分かっていたことだけどそれでも心がズキズキして、寂しい、とかほんの少しでも思ってしまった自分がどうしようもなく…










うざかった。