隣の席がこの人なんて、もう耐えられないや。

右隣は女の子だから、よかったな。

問題は左隣の高崎四季。

授業中にもしも話しかけられたり、何かペアで活動する時ペアになるとかだったら……。

間違いなく耐えられないだろう。

多分逃げ出してしまう。

それくらい私は高崎四季のことが苦手。

それにすぐに席替えはあるだろうし大丈夫だよね。

うん、きっとそう。

そう思っておこう。

きっと……次は離れるだろうし。

「先生の名前は小田です。なんて呼んでもらっても構いません」

小田先生と呼ばせてもらおうかな。

男の人だけど先生だから仕方ない。

先生だから恐怖心は無いだろう。

この時の私はまだ知らない。

明日には彼が偽カレになっていることも。

彼と私が付き合っている噂が流れてしまうことも……。