溺愛体質な王子2人が甘すぎます

カバンを持ち、集合場所へ向かおうとした時。

「お洒落してデート?」

「うわっ、美優がデートぉ?」

ギクリと体が強ばった。

ぎぎぎと錆びた音がしそうな状態で、ゆっくり振り向いた。

声で分かっていたけど、 お母さんとお姉ちゃんだった。

口元を緩ませてニヤニヤと私を見る2人。

いつも出かける時はメイクなんてほぼしない。

髪もアレンジするのは特別な日以外やっていない。

「うふふっ、デート楽しんでらっしゃいね」

「いってらー」

「っ……」

デートと完全に思い込んでいる2人に、動揺を隠せない。

「まさか美優に彼氏なんてねぇ」

「うんうん」

「い、行ってきます……!!」

これ以上赤くなった顔を見られたくなくて、逃げるように家を出た。

本物じゃなくても彼氏だからバレたくなかったのに……!!