親友の美澄 海音(みすみ あまね)こと、

あまちゃんとクラス替えが載っている掲示板を見に行った。



「澄音!おんなじクラス!!同じ!

 今年も一緒のクラスになれたね」

 内心ほっとする。


 人と話すことが苦手な私にとって、親友と一緒のクラスになれることはとても嬉しい。


 何より安心できる。


 「うん、同じクラス、嬉しい」


 ニコッと笑顔で答えた。


 「この!かわいいやつめ」


 と言いながら、私のほっぺをつねった。



 ――――

 「また、同じクラスだったな!」

 「あぁ、また同じクラスになれた

 三人一緒になれて、よかった」

 「……」


 「綺葵琉〜

 何組だったぁ??

 あたしはねぇ、B組!!」

 「〇〇はD!!綺葵琉は??」

 「C組」

 「同じじゃないじゃん!」

 「近くのクラスなんだし、会いたいときに会えるよ」

 「ぁ、確かにぃ」

 「会いに来てよぉ?」

 「えっw、お前から来ればいいじゃん」

 「えぇ~、きあから来てぇ!!」



 「うわぁ......」


 ???


 「あまちゃん、あの人たちのこと知ってるの?」


 「はぁー

 澄音、知らないの?

 あの人、この学校で有名だよ

 名前は満月 綺葵琉(みつき きある)、クズ男。

 で、よく一緒にいる幼馴染があと二人いるんだけど....」


 知らなかった。そんな危険な人たちがこの学校にいたなんて......


 関わらないようにしたいな。



 「「「「きゃぁ~〜〜〜〜〜!!!!」」」」



 ビ、ビックリした。何が起こったの??



 「ほら、見てみ。噂の二人だよ」

 (へ、あの人たちが......た、たしかにキラキラしてる......)


 「背の高いほうが、

 花山院 澄深(かさんのいん すみ)、通称王子。

 あの花山院財閥の次期社長だよ。

 背が低くて、金髪なのが、

 久東 至陽(くとう しはる)、スポーツが出来すぎて有名だよ~」

 「初めて聞いた......」

 「1年のときはクラスも階から違かったからな」

 「......」


 (え......あの花山院財閥の次期社長の子もここの学校にいたんだ..)


 (駅の近くにあるビルも確か、花山院財閥のものだったような......)


 こうして始まった私の高校2年生。