そして今に至る。





もう、何時間たったのか分からない。







あたりは、もう薄暗い。








はぁ 、はぁ はぁ、









私はまだ、奴らから逃げていて、










今は塀を目指している。










黒帝街の真ん中に高いコンクリートの壁がある。









東西の勢力を分断し、ここは東側。









西側に行けば、こいつらは手を出せない。









西側は、敵組である狼の縄張りだけど、ここの奴らに殺されるよりマシ。









塀の壁の下を目指して走る。









正確に言うと、塀の端っこを目指してる。









業者が管理するために、登るための足場として、突起が作られている。










そこを登れば、あとは上から飛び降りれば、死ぬとしても悪魔らしい死に方でしょ、?










走る。




























はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、

























「悪魔が逃げてるぞッ!!!!!」










男たちの野太い声と、バイクの音。










途端に視界がぼやける。







なんでよ、








私は何かした?







でも、










あと少し、あと少しで開放される。













やっと、塀の下に着いた私は、突起を登っていく。














「塀を登ってるぞっ!!!西側に行く気だ!!!!!」










早く、












「早く捕らえろッ!!!!!あいつはあちらに渡してはならん!」











早く、早くっ












登りきった勢いで身を投げる。
































死神よ、迎えに来て──────。