籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「それは…たしかに」


お兄ちゃんにそう言われ、わたしは渋々納得する。


それにしても、雅人くん本当におめでとう。

お互いがお互いのことを同じように好きになって惹かれ合うって、奇跡に近いこと。


――わたしも、いつかそういう人に出会えたらいいな。


雅人くんたちの初々しくも幸せそうな表情を微笑ましく思いながら、わたしはそんなことを考えていた。



階段を上り、2階へ到着。


「じゃあね、お兄ちゃん」

「ああ」


わたしは、3年生の教室がある3階へ向かうお兄ちゃんに手を振った。

いつもここで別れる。


このお兄ちゃんとの何気ないやり取りが、まさかこの日で最後になるなんて――。


このときは想像もしていなかった。



「美鳥さん!おはようございます!」

「おはようございます!」