籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

無防備なわたしは、とっさに目をつむって防御の体勢を取った。


…だけど、なにも起こらない。


ゆっくりと目を開けると、わたしの前にはRULERのメンバーたちが壁になるようにして立ちはだかっていた。


「…痛い!!離してっ!!」


床には、警察官に確保された犯人のように金髪の女の子が押さえつけられている。

その光景に唖然とする。


「なにを今さら喚いてやがる。妃候補を外れた者がどうなるかくらい、お前も知ってるだろう」


十座は玉座に座りながら悠々と見下ろしている。


「十座…考え直して!これまで以上に、あなたに尽くしてみせるから…!」

「尽くそうが尽くすまいが、そんなことはどーだっていい。妃になるべき女は、顔が命だ!顔さえよければ、他は必要ない」

「それなら、こんな女よりもあたしのほうがかわいいに決まってる…!!ちゃんと見てよ!」