籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

意味がわからず戸惑うわたし。

手を伸ばしてみるも、どうやって外したらいいのかわからない。


「無駄です。特別なバックルを使用していますから、正しい手順を踏まなければ取り外しできない仕組みとなっています」

「そんなっ…」


首の後ろにあるチョーカーのバックルを手探りで触ってみるけど、外れる気配は一向にない。


外そうと必死にチョーカーと格闘するわたしを刺すように、鋭い視線が向けられる。


「あたしの…チョーカー……」


はっとして顔を向けると、涙で顔がぐしゃぐしゃになった金髪の女の子が、わたしのことを呪い殺すかのような目で睨みつけていた。


「返せっ!!…それは、あたしのチョーカーよ!!」


我を忘れて血眼で歯を剥き出しにして襲いかかるその姿は、まるで凶暴な猫のようだ。


「…まっ、待って――」