籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

その門のところでは、先生が1人立ってあいさつをしている。


氷川高校の登校時はいつもこうだ。

朝のあいさつも兼ねて遅刻の生徒のチェックをするために、当番の先生が立っている。


「おはよう」

「おはようございます」


わたしは通りすぎ際に先生にぺこっと頭を下げた。


中間テストも近い。

休んでいた間の授業のノートもだれかに借りて、そろそろテスト勉強もしていかないと。


そんなことを考えながら、校門をくぐったとき――。


「越前!」


後ろから名前を呼ばれた。


わたしを呼び止めたのは、校門のそばに立っていた当番の先生。

今日は、わたしのクラスの担任の先生だ。


「越前、どうしてここにいるんだ?」


その言葉にわたしは首をかしげる。


「どうして…と言われましても――」