その瞳からはすでに光が失われていた。


「美鳥ちゃん。おれたちのために、犠牲になって」


わたしに重くのしかかる雅人くんの言葉。

RISEメンバーたちの冷たい視線。


わたしがここへくる前にすでにRULERとは話がついていたようで、引き止めようとするRISEのメンバーはいなかった。

今後のことで話があるというのは、わたしをここへ呼び出すためのただの嘘。


今日わたしは、RULERへ行くつもりだとみんなに伝えるつもりでいた。

その覚悟もできていた。


結果的に、わたしがRULERへ行くことに変わりはない。


――だけど。

それは、わたしが思い描いていた結果とはまったく違った。


わたしは自分の意志でRULERに行くのではない。


わたしは、――RISEに捨てられたんだ。