籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

お兄ちゃんは無事に退院し、リハビリに通いながらもとの生活を送っている。

わたしもRULERの寮から出て、前と同じ狭いアパートの一室でお兄ちゃんといっしょに暮らしている。


「始業式早々、遅刻はごめんだからな」

「わかってるって!だから、こうして急いでるじゃん…!」


ぶつぶつ言いながら、わたしは制服の襟元のスカーフを整える。


わたしが着ているのは、上下紺色の無地のセーラー服。


そう。

氷川高校の制服だ。


あの一件のあと、わたしは不動月学園から再び氷川高校へと転校した。

今日から高校3年生だ。


そして、わたしの1つ年上であるはずのお兄ちゃんも…氷川高校の制服姿。


というのも、お兄ちゃんは長期にわたり入院していたこともあって、留年してもう一度高校3年生をやり直すことにしたのだ。