籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

十座に刺された玲の左腕のことを思い出して、ブレザーのポケットからハンカチを取り出し、傷口を押さえようとしたとき――。


「こんなのは、あとでいい」


そう言った玲は、なぜだかわたしを後ろに向けさせる。

そして、わたしの背中でカチャカチャとなにかをしている。


「…取れた」


顔を向けると、玲の手には金色のトップがついたチョーカーが握られていた。


わたしは、はっとして首に手をやる。

そこには、これまで当然のようについていた妃候補の証であるチョーカーが…なくなっていた。


「十座を倒したら、真っ先にこれを外したかった」


ここへきてから、わたしをずっと縛っていたチョーカー。


それが、…今ようやく外された。


「美鳥、もうお前は自由だ」


穏やかに微笑む玲の顔を見て、わたしは目に涙が浮かんだ。