籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

玲との記憶を取り戻しつつある今ならわかる。

きっと玲は、以前からもこうしてわたしのことを大切にしてくれていたのだと。


「…ありがとう、玲。わたし、本当に幸せっ…」


ずっと2人だけの時間を過ごしたい。

時間なんて、今ここで止まってしまえばいい。


そんな願いが叶えばいいのだが――。


無慈悲にも、2月29日の朝を迎えた。

望んでもいないのに、空が白み始める。


わたしは隣で眠る玲に布団をかけ直し、玲のベッドから静かに抜け出す。

そして、玲の寝顔を最後に目に焼き付けると、玲の部屋のドアをそっと閉めたのだった。



* * *



――玉座の間。


そこには、RULERの全員が十座とわたしの契りを見届けるために集まっていた。

部屋からの外出禁止を下されている玲を除いて。