籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

玲の胸に顔をうずめ、背中に腕をまわしてぎゅっと抱きしめて。


「み…美鳥!やめろ!今すぐ…離れろ!」

「…やめないっ。絶対に離れない…!」

「なに言ってる…!お前は明日、十座の妃に――」

「だから会いにきたの…!」


今日を逃せば、本当に玲とは会えなくなってしまうことだろう。

十座のものになる前に、最後にひと目だけ玲に会いたくて。


「…今さらなにしにきた。俺とお前はそもそもなにもねぇんだから、さっさと自分の部屋へ帰れ」


玲はわたしを引き離すと、背中を向けてしまった。

でも、ここで帰ったらわたしは一生後悔するから――。


「玲とわたしは…なにもないことない」


玲の背中に向かって、ぽつりとつぶやいた。


「井波玲は、RULERの副総長。だけどその正体は、姿を消してしまったRISEの総長で…。そして、わたしの彼氏」