籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

ゆっくりとドアを開け、そろりと顔をのぞかせたのは裕一くんだった。


「…よかった、美鳥サン!気がつかれたんすね…!」


裕一くんは不安でこわばっていた表情から一変、安堵したように胸をなでおろす。


「びっくりしましたよ〜…。急に頭を抱えて倒れるんすからっ。『美鳥になにがあった!?』って殴られはしなかったっすけど、十座サンからすっげ〜怒られて」


1人でブツブツと話しながら、裕一くんはミネラルウォーターの入ったペットボトルをわたしのベッドのそばのサイドテーブルの上に置いた。


そのあと、わたしが目覚めた報告を聞きつけた十座がやってきた。


「…美鳥!いきなり倒れたと聞いたから、心配したぞ!」


そう言って、十座はわたしを痛いくらいに抱きしめる。

吐息も服もタバコ臭くて吐き気がする。