籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

お兄ちゃんから聞かされる話は壮大で――。

まるで、夢の中にいるよう。


「これが、美鳥が知らない真実だ」


わたしは、ごくりとつばを呑む。


「…でも、どうして玲はRULERなんかに。じゃなきゃ、玲がRISEを捨てた裏切り者なんて呼ばれることもなかったのに」

「そういうふうにメンバーに説明するようにって、玲が言ってきたんだよ。『俺はRULERに行く。だから、もうRISEの人間じゃない』ってな」


そうお兄ちゃんに伝える玲の顔が思わず頭に浮かんだ。


「玲はこうとも言ってた。『ケガをした腕じゃ、もう美鳥を守ることはできない』って」

「だけど、腕は治ったんだよね…?」

「ああ。喧嘩だって弱くなったわけじゃない。でも…自分でわかるんだろ。以前とはなにかが違うって」


もう自分の腕じゃわたしを守ることができない。