籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

隠せるものはすべて隠しているから、きっとお兄ちゃんはまだ完全には勘づいてはいないはず。


「…もう!お兄ちゃん、なに言ってるの。わたしはずっと氷川高校の制服だよ?目覚めたときだってぼうっとしてたから、記憶が曖昧なんじゃないの?」

「じゃあ、さっきのやつはだれなんだ。お前の知り合いに、不動月の連中なんていなかっただろ」

「それはっ…」


わたしは思わず言葉に詰まった。

あと少しで嘘を突き通せるというのに、そう考えれば考えるほど焦ってなにも浮かんでこない。


そんなわたしを見つめながら、お兄ちゃんはため息をつく。


「…悪かった。わざと困らせるようなことして」


見ると、眉を下げて申し訳なさそうな表情を見せるお兄ちゃん。


「実は…すべて知ってるんだ。…美鳥のこと」

「え…?」