籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「…あっ!そうだ、お兄ちゃん。おいしそうなりんごを買ってきたの!食べるでしょ?」

「あ…、うん。そうだな」

「じゃあ、今から切るね――」

「ちょっといいか、美鳥」


わたしが床頭台から果物ナイフを探そうと立ち上がると、お兄ちゃんがわたしの手首をつかんだ。


「…どうしたの?」

「お前…、痩せただろ」


その言葉にドキッとする。


「そ、そうだね。この前風邪引いちゃって、それで食欲ない日が続いたからっ…」


適当な嘘をついて、笑ってごまかす。


「それに、さっきのやつ…。あの制服は…不動月だよな?不動月といえば、その学園を牛耳っているのはRULERだろ…?」


…どうしよう。

裕一くんの制服で…気づかれた。


「オレが目を覚ましたときも、たしか…美鳥が着ていたのは氷川高校の制服じゃなかったはずだ」