籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

学校の授業を終え寮に戻ると、いったんわたしから離れて戻ってきた裕一くんがそう声をかけてきた。


「それは…ほんと!?」

「はい。さすがの十座サンも、痩せてきた美鳥さんを見兼ねたみたいですね」


裕一くんの言うとおり、わたしはこの1ヶ月ほどでかなり痩せてしまった。


会いたい人に会えない。

そして、十座との式の日は着実に近づいている。


そのストレスから食欲が落ち、食事がなかなか喉を通らなかった。


お兄ちゃんに会えるとなって、ふさぎがちだった気持ちも少し晴れる。


「美鳥さん、表にボクのバイクを停めてますから――」

「いらない。タクシーで行くから」


わたしは冷たく裕一くんにそう告げる。


裕一くんのバイクとなると、裕一くんの後ろにわたしが乗ることとなる。

裕一くんには触れたくもないし、触れられたくもない。