籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

十座は裕一くんと玲を引き連れると、わたしの部屋から出ていった。


「…玲っ――」


その背中に手を伸ばしたけれど、玲は決して振り返ることはなかった。



そうして、玲は自分の部屋へこもることとなり、その代わりとなるわたしの世話役は裕一くんへ交代することになった。


わたしは、以前よりも監視の目が厳しくなった。

前までは不動月学園の敷地内であれば自由に行動できたのだけれど、わたしが部屋から一歩でも出ようものなら必ず裕一くんがついてくる。


裕一くんは、大切な妃になにかあったら大変だからと言うけれど、本当のところはわたしを玲の部屋へ近づけさせないためにだろう。


あれから、十座はなにもしてこなくなった。

そのおかげで、いつ十座に呼び出されるだろうという不安な日々に恐れることもなくなった。