籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「…いいんだ、これで」


そんな声が聞こえて振り返ると、玲が静かに立ち上がろうとしている。


「十座さん。俺は、すべてを受け入れます」


十座にまっすぐなまなざしを向ける玲。


「…玲、待って!わたしはもともと自由のない身なんだから、部屋から出るなと言うのならわたしが――」

「そんなことしたら、兄貴に会えなくなるだろ」


その玲の言葉に、心臓がドクンと跳ねる。


玲の言うとおり、もしわたしが部屋から出られなくなったとしたら、唯一の楽しみである見舞いという名目の外出さえも奪われることになる。

そして、お兄ちゃんとはもう会うことすらできなくなる。


せっかく意識を取り戻したというのに…。


言い淀むわたしに、玲はフッと口角を上げる。


「だから、これでいいんだ。もともと俺は1人が好きだからな。部屋から出られなくたって、まったく苦とは思わねぇよ」