籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

十座を前にすると、ケガを負ったほうの右腕が動かなくなると。

そのハンデを克服していないままじゃ、十座を倒すことなんて無理だ。


それなのに、玲は十座に対して拳をかまえる。


「玲、お前とこうしてやり合うのはいつぶりだろうな?お前以外は手応えなくて、つまんねぇんだよ」


ピリついた玲のオーラとは違って、十座は実に楽しそうだ。

仲間とやり合うというのに、どうしてこんなに生き生きとした表情ができるのか、わたしには理解できない。


「もしお前がオレに勝てたら、なんでも言うこと聞いてやるよ」

「…本当ですか?」

「ああ。オレを倒すということは、お前がRULERの総長ということだからな。オレと美鳥のことについてだって、好きなだけ口を挟めばいい」

「今の言葉、忘れないでください」

「もちろんだ。男に二言はねぇ」