籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

じゃなきゃ、ずっとこの鳥籠の中のままだろうから。


「…でも」


わたしはそうつぶやいて、唇をかんだ。


「結婚するならっ…、自分が好きになった人とがよかったな。恋して愛して、そんな人と一生いっしょにいたかった…」


その瞬間、こらえていた涙が次々とあふれ出した。

玲の前でこんな姿は見せたくなかったのに、自分の気持ちに正直になったとたん、押さえていたものが一気に込み上げてきた。


「どうして…わたしが選ばれたんだろう。…わたし、なにかしたのかな。わたしは、だれかを好きになることも許されないのかなっ…」


止めどなく流れる涙を手の甲で拭う。

しかし、すぐに視界は涙でぼやけてしまう。


――そのとき。


ふと、唇に温かい感触が触れた。

突然のことに驚いて、一瞬涙が止まった。