籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

玉座の間からは、そんな十座の上機嫌な声が聞こえてくる。


「じゃあ、俺は行くから」


玲の言葉に、わたしはぎこちなくうなずく。

玲は、申し訳なさそうに服の袖をつまんでいたわたしの手をそっと離す。


「そんな顔するな。兄貴の意識が戻ったんだから、笑顔のほうが似合うぞ」


わたしを励ますように玲が語りかける。

それを聞いて、どんよりとしていた気持ちも少し軽くなった。


「そうだね。玲の言うとおり、今日はいい日だった」


わたしは笑ってみせる。


「近々また見舞いに行けるように、俺が手配するから」

「ありがとう、玲」


玉座の間の扉に手をつく玲。

わたしは玲に向かって手を振った。


玲がゆっくりと扉を開けると、中では賑やかな声が飛び交っていた。


わたしは部屋に戻ろう。