籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

そんなこと、玲が気にするとも思えないけど。


でも今日は、いい1日だった。

お兄ちゃんが目を覚まして、本当に…よかった。


わたしはこのまま、今日が無事に終わるものとばかり思っていたのに――。



寮に着くと、なにやら人の出入りが多く慌ただしかった。

それを見て、わたしは嫌な予感がした。


「…まさか」


わたしがそうつぶやいたとき、寮から1人のRULERのメンバーが駆け寄ってきた。


「おかえりなさいませ!玲さん、美鳥さん」

「おい、今日は久々に人が多いな。もしかして…」


玲も勘づいていた。


「はい!十座さまがお戻りになられました!」


…やっぱり。


わたしの顔からさっきまでの笑みが消え、無の表情に変わる。


再び攻めてきた西の暴走族を潰しにいくといって、ほとんどのRULERのメンバーたちを引き連れて出ていった十座。