籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「そういえば、どうしてあのときいなかったの?」

「…あのとき?」

「うん。お兄ちゃんが目を覚ましたとき」


お兄ちゃんの手に反応があって、主治医の先生を呼んできてくれた玲。

そのあといっしょに病室にいたけど、お兄ちゃんが目を覚ましたとたん外へ出ていってしまった。


わたしには、それがまるで逃げるように見えたから――。


「それは…、あの場じゃ俺は部外者だからな。それに、いつも病室の外で待機しているだろ?」

「そうだけど、玲は部外者じゃないよ。ちゃんとお兄ちゃんに訳を説明して、玲を紹介したいと思ってる」

「紹介…か。またいつかな」


そう言って、玲は苦笑いを浮かべた。

なにか、お兄ちゃんに会ったらまずいことでもあるのだろうか。


玲は敵対するRULERの一員だから、わたしといっしょにいるとわかったら、お兄ちゃんになにを言われるかわからないから…?