籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

そう言って、玲はわたしの気を紛らわせるように額にそっとキスをした。


わたしには、まるでなにかをごまかそうとしているようなキスに思えた。


だけど、頬や首筋にもされて――。

再びベッドに押し倒されてしまっては、玲のペースに流されてしまう。


頬がほんのり赤くなったわたしを玲が見下ろす。

玲は柔らかく微笑むと、そっとわたしの鼻先にキスを落とした。


「また昨日の続きがしたくなるから、…今はここまでっ」


玲がにこりと笑う。

そうして、玲は衣服を整えてベッドから起き上がると、わたしの部屋から出ていった。


あのまま、玲にされるがままになるのかと思った。


…それでもよかったのに。


そんなことを考えながら、わたしはキュッと枕を抱きしめる。


そういえばさっき、額や頬や首筋にはたくさんキスしてくれたのに、唇には一度もしてくれなかった。