「妹さん、落ち着いて!近づいたら危険です…!」
「…死んじゃやだっ!!…お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!」
わたしはただ、閉まりかける病室のドアに向かって必死に手を伸ばすことしかできなかった。
* * *
亡霊のように死んだ目をして廊下の長椅子に座っていると、お兄ちゃんの病室のドアが開いた。
「…先生!」
わたしはすぐさま駆け寄る。
「先生…、あのっ…。兄は……」
喉がきゅっと詰まり、目の奥がじわっと熱くなる。
先生が言葉を発するまでの1秒にも満たないこの時間が、わたしにはとてつもなく長く感じた。
「安心してください。お兄さん、持ちこたえましたよ」
それを聞いて、全身の力が抜けた。
本当に死んじゃうんじゃないかと思ったから。
…もう、お兄ちゃんってば。
「…死んじゃやだっ!!…お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!」
わたしはただ、閉まりかける病室のドアに向かって必死に手を伸ばすことしかできなかった。
* * *
亡霊のように死んだ目をして廊下の長椅子に座っていると、お兄ちゃんの病室のドアが開いた。
「…先生!」
わたしはすぐさま駆け寄る。
「先生…、あのっ…。兄は……」
喉がきゅっと詰まり、目の奥がじわっと熱くなる。
先生が言葉を発するまでの1秒にも満たないこの時間が、わたしにはとてつもなく長く感じた。
「安心してください。お兄さん、持ちこたえましたよ」
それを聞いて、全身の力が抜けた。
本当に死んじゃうんじゃないかと思ったから。
…もう、お兄ちゃんってば。



