籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

わたしは、すがるように玲の制服のシャツの袖をきゅっと握りしめる。


「…わたしはっ。わたしは、玲のことが――」

「やめろ!それ以上、先は言うな…!後戻りができなくなる…」


玲は片手でわたしの口元を塞ぐ。


「それに、俺は…RISEを潰したRULERの副総長。…俺は、お前の敵なんだ」


玲が声を絞り出す。


その表情は、苦しそうでつらそうで――。

わたしから視線をそらすように、下を向いてしまった玲。


玲に言われて、改めて気づかされた。

わたしたちは、“敵同士”。


『RISE』と『RULER』。

敵対する2つの暴走族に所属する、元姫と副総長。


RISEを潰したRULERは、決して許すことはできない。


そのRULERのNo.2の肩書きを与えられたのが、今わたしの目の前にいる――玲。