籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「それにしても…、もっと早くに気づくべきだった。ずっと茉莉花に嫌がらせされてたんだろ…?」


わたしの顔をのぞき込む玲。

眉が下がった表情で、不安げにわたしを見つめる。


わたしはそんな玲に対して、ぎこちなくうなずく。


「…どうして言ってくれなかったんだ。話してくれたら、こんなやけどをすることも――」

「それは…、玲がわたしと距離を置いてたから…」


そのわたしの言葉に、玲がはっとして目を見開く。


「話す内容も事務的だし、用が済んだらすぐに行っちゃうし…。だから、あまり話しかけないほうがいいのかなって」

「そんなこと…」

「“あの夜”からだよね?…玲の態度が変わったのは。やっぱり…あんなことしちゃったから、嫌われちゃったかなって思って…」


あれは“看病”だなんて、わたしは自分に言い聞かせていたけど、…玲にとっては迷惑に思ったはず。