籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「も〜、お兄ちゃんの泣き虫」

「美鳥、お前まで言うなっ…」


どんよりと沈んでいたはずの病室に、このときだけは笑い声が響いた。 


「それじゃあ、壮馬さんが復活したらRULERに殴り込みにいきましょう」

「そうだな。そのためにもこんなケガ、早く治さねぇとな」


お互いの拳と拳を打ちつけ合うお兄ちゃんと雅人くん。

その様子をわたしは目を細めながら見つめていた。


『副総長が復活したら、RULERに殴り込みにいく』


RISEの副総長とNo.1幹部が交わした男同士の熱い約束。


――その約束が果たされることがないとも知らずに。



次の日。

昨日お兄ちゃんから言われた指示で、わたしはしばらくの間は学校を休んで、極力外出しないようにすることに。


病院から帰ってきたのが夜中で、今日の朝は寝坊してしまったから休みにしてちょうどよかった。