籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

本能でわたしの体が危険を察知する。

だけど、気づくのが一歩遅かった。


「熱いっ…!」


突然、茉莉花さんがわたしに向かって上からポットのお湯を注ぎ落とした。

とっさに腕を出して身構えたが、その熱さに思わず腕を引っ込める。


「な…、なにをするんですかっ…」

「言ったでしょ?温めてあげるって。大丈夫、大やけどするほどは沸かしてないから。まあ、多少のやけどはするかもだけど」


茉莉花さんは、この場に不釣り合いなくらいに愉快そうに笑う。

熱湯のかかった腕は、ジンジンとした痛みを伴い始める。


わたしは恐怖のあまり、その場にへたり込んでしまった。


「次は動かないでよ?ちゃんと顔にかけてあげるんだから」

「やっ…、やめてください…!」


茉莉花さんの口元は、裂けそうなほどにつり上がっている。