…今度こそ、本当にこのまま十座にされるがままになってしまうのだろうか。
悔しくも、そう思わざるを得なかった――そのとき。
「そんなところでなにしてるのよ!!」
以前と同じように十座が開けっ放しにしたわたしの部屋のドアから、眉間にしわを寄せた茉莉花さんが目を向けていた。
隣の部屋からなにかを察知してやってきたのだ。
「早く十座から離れなさい！」
まるでわたしから誘ったかのような口ぶりで、どけと言わんばかりに茉莉花さんはわたしに対してジェスチャーを送る。
「十座にはあたしがいるんだから、そんな二番手にかまうことなんてないでしょっ」
十座の太い腕に抱きつく茉莉花さん。
「…茉莉花、少しうるせぇぞ。なにをそんなに喚いてる」
「べつにあたしは、喚いてるわけじゃ――」
悔しくも、そう思わざるを得なかった――そのとき。
「そんなところでなにしてるのよ!!」
以前と同じように十座が開けっ放しにしたわたしの部屋のドアから、眉間にしわを寄せた茉莉花さんが目を向けていた。
隣の部屋からなにかを察知してやってきたのだ。
「早く十座から離れなさい！」
まるでわたしから誘ったかのような口ぶりで、どけと言わんばかりに茉莉花さんはわたしに対してジェスチャーを送る。
「十座にはあたしがいるんだから、そんな二番手にかまうことなんてないでしょっ」
十座の太い腕に抱きつく茉莉花さん。
「…茉莉花、少しうるせぇぞ。なにをそんなに喚いてる」
「べつにあたしは、喚いてるわけじゃ――」
