籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

本当は、自分の手で守りたいことだろう。

だけどお兄ちゃんはRULERに負け、負傷した。


もし次にRULERが攻めてきたら、きっとわたしは姫狩りにあってしまうことだろう。

それをなんとか食い止めたくて、お兄ちゃんはこうして部下に頭を下げている。


「壮馬さん、本当に…もうやめてください!RISEの姫を守ることは、RISE全員の使命じゃないですか!」

「雅人…」

「RULERに美鳥ちゃんは絶対に渡しません!壮馬さんにかわって、おれが美鳥ちゃんを守ります!」


雅人くんの力強い宣言に、性懲りもなくお兄ちゃんはボロボロと涙を流す。


「ですから、壮馬さん…!そんなことで、いちいち泣かないでくださいよ!」

「…うるせぇなっ。お前がこんなに立派な男になってるとは思わなかったんだよ…!」