籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「そんな言葉、信用できない!」


絶対的王者であるはずの十座が、茉莉花さんの気迫に押されているように見える。

ものすごい剣幕の茉莉花さんに、あの十座でさえもたじたじといった様子。


「信用できねぇっつーなら、どうしろっていうんだよ」

「今すぐここで証明して!あたしを愛してるっていう証明を!」


十座を睨みつける茉莉花さん。

すると、十座はため息をつく。


「…仕方ねぇな」


そうつぶやくと、突然十座が茉莉花さんにキスをした。

わたしの部屋で、わたしの目の前で、そんなことおかまいなしに2人は熱い口づけを交わす。


見ているこっちが恥ずかしくなるくらい。

でも茉莉花さんは、まんざらでもない表情。


「これでどうだ?」

「…まあ、これなら許してあげてもいいけどっ」

「続きはオレの部屋でな」