籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

驚いて、虚ろだった目を大きく見開く玲。


「お前っ…、今…」


わたしは顔を離すと、ぎこちなく玲から視線を逸らす。


「…か、勘違いしないで。玲が自分で水が飲めないから、わ…わたしがこうして飲ませるしかなかったから」


決してこれは、…キスじゃない。

ただの看病。


必死に自分にそう言い聞かせる。


――すると。


「…だったら、もっとほしい」


暗闇に響く低い声。


顔を上げると、窓から差し込む月明かりにうっすらと照らされた玲の顔。

熱を帯びた目がどこか色っぽくて、そんな表情の玲がわたしに視線を送る。


「飲ませてくれるんだろ…?美鳥が」


催促するように、わたしの唇を親指でなぞる玲。

その仕草に、思わずドキッとする。


顔を近づけられ、玲の熱い吐息がかかって――。