籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

そう思っていたのだけれど――。


「…うっ。…うぅ……」


しんと静まり返った部屋に聞こえる、かすかなうめき声。

はっとしてベッドにいる玲のそばへ駆け寄ると、玲は首元をかきむしりながら苦しんでいた。


「…玲!どうしたの…!?」


わたしが声をかけると、玲はうっすらと目を開けた。


「み…、水っ……」

「水ね…!ちょっと待って」


わたしは玲を上半身を抱き起こし、サイドテーブルにあったペットボトルのキャップを開ける。


「玲、飲んで…!」


玲は痙攣する手でペットボトルを握ると、口元へ運ぶ。

しかし、手が震えてうまく飲めない玲は、喉を通る水はほんのわずかで、残りは口の端から流れ出ている。


少し飲んだあと、手に力が入らなくなってしまったのか、玲の手からペットボトルが滑り落ちる。