籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「噂か…。でもこれは、本当のことだ」


まさか、玲本人の口から聞けるとは思わなかった。


RULERは実力主義で、力さえあれば総長にもなることもできる。

だけど玲は、RULERでは地位も権力も欲していないように見える。


そんな玲が、どうしてわざわざ十座にタイマンの勝負なんかを――。


「…総長になって、やらなきゃならないことがあってな。せめて互角には渡り合えると思って、十座に勝負を挑んだんだ」


しかし、玲は悔しそうに目を細める。


「でも、…全然だめだった。一発殴って…終わりだよ」

「どうして…?勝算があったから、十座に挑んだんじゃないの?」

「そのつもりだった。だけど十座を殴ったとたん…、右腕が突然動かなくなった」


眉を下げ、自分を嘲るようにして悲しそうに微笑む玲。