籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

平然として語る玲だけど、ボルトを入れるほどの手術ならとても大きな事故だったに違いない。

傷痕は完全に塞がっているけれど、見ているだけで痛々しい。


「でも、この傷が残ったことに後悔はしてない。これは、俺の決意と戒めの印だから」

「決意と戒め…?」

「ああ。“命をかけて守る”という決意と、“同じことは繰り返さない”という戒めのな」


そう言って、傷痕から目を移した玲の瞳がわたしを捉える。

その瞳には、神妙な面持ちでごくりとつばを呑むわたしの顔が映っていた。


「そのケガ…、日常生活には?支障はないの…?」

「リハビリしたからな。それは問題ない」

「そっか。それならよかったね」


それを聞いてほっとしたわたしだったけど、なぜか玲は視線を落とす。


「でもな…」


小さくつぶやいて、唇を噛む玲。