籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「謝っても許されないこと…?大げさだよ。わたしはただ、好きで玲の看病をしているだけで――」

「…そうじゃない」

「え?」


わたしは、首をかしげながら玲を見つめる。


「十座が気分に任せて姫狩りをしないように…。その管理をしていたのが、俺だ」

「玲…が?」

「ああ。だから、お前がここへくるハメになったのは…すべては俺のせいだ」


玲の話に寄ると、十座が姫狩りのターゲットとして選ぶ暴走族には、必ず玲がスパイとして事前に潜入していたんだそう。

そこで、その暴走族を本当に潰していいのかどうかを見定めるために。


残しておくことで少しでもRULERに利があると判断したり、潰す必要もない弱小暴走族だったら、玲から十座に姫狩りのターゲットから外すように打診する。

玲の考えとしては、無駄な争いや面倒な敵はなるべく増やさないために。