籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

十座にはああ言っていたけど、本当はわたしのことを守るため…?


「…結果的にこうなって、やっぱり俺が飲んでおいて正解だったと思ってる」


そう言って、玲は力なく笑ってみせる。


「でも、玲がこんなことになるなんて…おかしいよっ。わたしは、あの薬で――」

「復讐したかったんだよな、十座に。…気持ちはわかる。でも、失敗したら兄貴の壮馬の生命(いのち)が危ういだろ…?だから、お前がなにか起こす前に止めるしかなかった」


玲はあのわずかな間に、そんなことにまで頭がまわっていたなんて。


わたしが十座に薬を飲ませようとしたのを阻止したのは、十座を守るためではなく、失敗してわたしが咎められるのを避けるため。

十座に小瓶の中の液体を飲むよう命じられ、ためらうわたしから小瓶を奪い取って自分で飲んだのは、害のないものであったと十座を信用させるため。