籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

やっぱりこれって――。


「あの薬のせい…だよね」


裕一くんから渡され、十座に飲ませようとした…あの薬。


偽物なんかじゃなかった。

あれは、本物の毒薬だったんだ。


「それにしても、なんだよ…あの薬。あんな物騒なもの、どうしてお前が持ってる…」

「…裕一くんが持ってたの。ここから追放されたとき、わたしのブレザーのポケットに勝手に入れたみたいで…」


それが…まさか、こんなことになるなんて…。


「でも、なんであのとき…あの薬を飲んだの?どう考えたって、危ない薬に違いないのに…」

「…おかしなものだってことはわかってた。だからこそ、お前に飲ませるわけにはいかなかった」


得体の知れないものだとわかってて、玲はあえて自ら――。


『妃候補に自ら飲ませても嘘をつかれては意味がないので、かわりに俺が』