籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

止めに入った玲をその太い腕で振り払う十座。

十座のギトギトとした気持ち悪い視線がわたしに刺さる。


「まずは、その生意気な口を塞いでやるか」


十座が狙いを定めたのはわたしの唇。

わたしはとっさに顔を背けるも、そんなのなんの抵抗にもならない。


「言っておくが、美鳥。お前に拒否権なんてない。もし拒めは、次は兄貴がどうなるかわかっているよな?」


勝ち誇った笑みを見せて、わたしを見下ろす十座。


RISEは潰された。

そうなると、次はお兄ちゃんに――。


『お前の兄貴、眠ったまま動けないそうじゃねぇか。その兄貴の腕に刺さってる点滴に、ちょこっと変な薬でも入れてやったら…』


あれは、単なる脅しなんかじゃない。

十座ならきっと…やりかねない。


いつ急変するかもわからない弱りきったお兄ちゃんの点滴に、もし本当に変な薬でも入れられたら――。