意識のないお兄ちゃんの傍らで呆然と立ち尽くすわたしの肩に手を添えたのは、雅人くんだった。
「雅人くん…」
魂が抜けてしまったかのように力ないわたしをそばにあった丸椅子に座らせる雅人くん。
雅人くんももう1つ病室の端に置いてあった丸椅子を持ってくると、わたしの隣に置いてゆっくりと腰かける。
雅人くんの左頬にも大きなガーゼが貼り付けてあり、口の端からは血がにじんでいる。
「教えて。なにがあったの…?」
わたしの問いに、雅人くんは視線を落とす。
しばらく言い淀んでいた雅人くんだったけど、ようやく重い口を開く。
「…あいつらにやられた」
ギリッと唇を噛む雅人くん。
「“あいつら”…って、だれ?」
「…『RULER』だよ。最凶で最悪と呼ばれる暴走族」
「雅人くん…」
魂が抜けてしまったかのように力ないわたしをそばにあった丸椅子に座らせる雅人くん。
雅人くんももう1つ病室の端に置いてあった丸椅子を持ってくると、わたしの隣に置いてゆっくりと腰かける。
雅人くんの左頬にも大きなガーゼが貼り付けてあり、口の端からは血がにじんでいる。
「教えて。なにがあったの…?」
わたしの問いに、雅人くんは視線を落とす。
しばらく言い淀んでいた雅人くんだったけど、ようやく重い口を開く。
「…あいつらにやられた」
ギリッと唇を噛む雅人くん。
「“あいつら”…って、だれ?」
「…『RULER』だよ。最凶で最悪と呼ばれる暴走族」



