籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜

「自分の失敗は包み隠さず自ら報告し、責任を取る。さすが、副総長の鑑だね〜。だからこそ、オレはお前を一番信用してる」


十座は労うように玲の肩をぽんぽんっとたたく。


「お前らもそれくらいの覚悟がねぇと、力だけじゃ上には上れねぇぞ!わかったか!?」

「「はい!」」


周りにいたRULERのメンバーたちは、ビシッと姿勢を正す。


「…あっ、そうだ」


すると十座が、なにかを思い出したかのようにぽつりとつぶやく。

そして、わたしのほうを振り返る。


「勝手に抜け出したのは、兄貴の容態が急変してだったな」


床にへたり込むわたしの前に十座がしゃがみ込む。

わたしは息を呑みながら黙ってうなずいた。


もしかして…、考え直してくれるの?


と思ったのも束の間――。


「それなら、RISEじゃなく…その兄貴に責任を取ってもらおうか?」